コラム
子どものむし歯Q&A
こんにちは。JUN歯科クリニックです。
今回は、子どものむし歯の早期発見のポイントや治療についてご紹介します。
白く濁った歯はむし歯の可能性あり
むし歯の菌はお口の中の食べかすを栄養にして、強い酸を出します。この酸が歯の表面のミネラルを徐々に溶かしていきます。(脱灰)
このまま溶けるばかりでは、歯にどんどん穴が開いてしまいます。しかし、通常の歯は唾液の中に含まれるミネラルを取り込み、またもとに戻ることができます。(再石灰化)
この二つのバランスが崩れ、歯の表面が溶けるスピードの方が速いと、虫歯になっていきます。
この脱灰した状態の歯をお口の中で見ると、少し白っぽく濁った様に見えます。
白っぽくなった歯の例
この状態が長く続くと、徐々に穴があいてくることがあります。
一度こうなってしまうと元の状態に戻すことは難しいですが、フッ素塗布や丁寧なブラッシングで再石灰化することもあります。うまく再石灰化してくれれば、削らなくても大丈夫です。
痛みがないと保護者の方も見逃してしまうことが多いため、3か月に1度程度の定期健診をうけていれば、初期の虫歯を削らずにすむことが多いです。
Q むし歯になりやすいのはどんな子?
歯のむし場のなりやすさは、歯の強さや唾液の質、飲食の回数などが関係してきます。
特に頻繁に間食をとる子は注意が必要です。ごはん、間食をあわせて1日6回以上とる子は注意が必要と言われています。
そして、この回数にはジュースや糖分を含んだアメやガムも含まれるため、注意してください。食べた後にすぐに歯を磨けない時は水やお茶を飲むだけでも予防効果があります。
むし歯のリスクが高い子
- 親の口内環境が悪い
- 親が仕上げ磨きをしていない
- エナメル質が薄い体質である
- 食事の時間が不規則
- ハミガキを習慣化できていない
- 間食(とくにあめやグミ)が多い
Q 乳歯のむし歯は治療しなくてもいい?
治療は必要です。
乳歯に大きな虫歯があると、生え変わりに影響し、永久歯がうまく生えてこないことがあります。
また早期に歯がなくなってしまうと、その後の歯並びに影響します。
しかし、子どもの虫歯の治療は、本人にとっても大変なものです。
JUN歯科クリニックでは、むし歯になってしまった場合は以下のような対応をとります。
- 複数回の練習からの治療。
- 可能な限り進行を遅らせ、ゆるやかな経過観察を行う。
- 歯並びの保持、改善を行う。
など、子どもと保護者に合わせた治療計画を提案させていただきます。
※当院では現在、抑制治療(押さえつけて行う治療)や笑気ガス、静脈鎮静などは行っておりません。
Q 水やお湯がしみるのはむし歯だから?
歯がしみる時には、いわゆる知覚過敏の他にむし歯の可能性があります。
気が付かないうちに、むし歯が神経に近づいているのかもしれません。
特にお湯がしみる場合は要注意です。
こういった症状がよく出る場合は、一度歯科医院を受診することをおすすめします。
Q 歯が生えていないところが痛む
子どもの歯は次々に生え変わります。
中でも6歳臼歯とよばれる歯は、一番奥の今まで歯の生えていなかったところから、歯ぐきを突き破って出てきます。
この時、違和感を生じたり、反対側の歯と歯茎が当たってしまったり、歯ぐきのあなが開いた部分にばい菌が入って痛んだりします。
違和感の場合は様子を見ますが、ばい菌が入っている場合は消毒したり、うがい薬で痛みを軽減したりします。